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御堂志生さん『嘘つきな王子さま Happily ever after』配信スタート!

Posted by PL編集部 on 2015. .19 作品情報★らぶドロップス
blog_嘘つきな王子さま
『嘘つきな王子さま Happily ever after』
御堂志生・著
ヘビチヨ・イラスト


継母や姉にいじめられ、女中のようにこきつかわれてきた少女。
お城からカボチャの馬車が迎えにきたとき――
彼女が選んだのは王子様ではなく、御者だったのです。


御堂志生さんの最新作『嘘つきな王子さま Happily ever after』は、
ざっくり説明すると、こんな感じのお話です(笑)。
タイトルの“Happily ever after”は、おとぎ話の最後に登場する
“ふたりはそれからずっと幸せに暮らしました”というお馴染みの言葉です。

会社社長の愛人の子として生まれ、幼い頃、母親を亡くしたヒロイン・美雪。
彼女が家事を押しつけられている間、二人の異母姉はパーティざんまい。
いつかは家を出て、暖かな家庭を持ちたいと願う美雪ですが、
父親は彼女を政略結婚させようと目論んでいます。
そんなとき、とある企業の会長付きの運転手・凪と恋に落ちて……。

御堂志生さんのコメントです。
      
御堂です、いつもご覧頂きありがとうございます。
この作品を執筆したのは5年前になります。
当時は、誤解からヒロインを苛めるヒーローが大好きで、そればっかり書いてました(笑)
そんな中、初っ端からイチャイチャしている凪と美雪のカップルは、私の作品の中では珍しいかも。
凪でなくとも、守ってあげたくなるくらい可愛い美雪ちゃん…
ヘビチヨ先生に描いて頂いた表紙のふたりは、ホントーにイメージ通りです!!
ムカつく奴はいっぱい出てきますし、美雪ちゃんをかなり辛い目に遭わせてしまいますが…
ハッピーエンドは絶対なので、どうぞよろしくお願いいたします。
たくさんの皆様に、楽しんで頂けますように。

      
美雪に次々と襲い掛かる不幸に、
ハラハラドキドキしてしまうシンデレラ・ラブストーリーです。
御堂さんは、かわいい子ほどイジめたくなっちゃうんでしょうねー。
けろ子

この作品が読めるPC・スマートフォン対応の電子書店はこちら。
※配信開始日は各書店の更新日によって異なります。
電子書籍サイト パピレス(PC/スマートフォン/iOS)
電子書籍サイト honto(PC/スマートフォン/iOS) 
電子書籍サイト BookLive!(PC/スマートフォン/iOS)
電子書籍サイト どこでも読書(PC/スマートフォン/iOS/フィーチャーフォン)
※その他のサイトでも順次配信予定です。

↓美雪と凪の出会いのシーンを「ちら載せ」。
少しですが、作品の世界をお楽しみください。

(前略)
 父に命じられた一時間後、美雪は正門付近の駐車スペースに向かう木立の中をうろついていた。
 相手の年齢はともかく、好きでもない男性の妻となり、身体を許すなんて、美雪にはとても耐えられそうにない。
 先のことは明日以降に考えるとして、とりあえず今夜をやり過ごさなくてはならない。
 美雪はパーティの間中、姿を隠すことを考えたのである。
 最初は使用人棟のほうに向かおうとした。ところが、臨時雇いのスタッフが裏門から料理を運び込んでいる最中で近づけなかった。
 しばらく木の陰に身を潜め、あとで使用人棟に隠れよう。美雪がそう思ったときだった。
 彼女の目の前を人影が横切る。
 ハッとして顔を上げると、なんと最悪なことに三杉社長だった。彼は美雪が身を潜めた木の前に立ち、ズボンのファスナーに手をかけている。何をしようとしているか、一目瞭然だ。
「なんと、まあ。これは驚いた。美雪ちゃんから、おじさんに会いに来てくれるなんて」
「ち……違います! わたしは」
 三杉は美雪を捕まえようと、ジリジリと近づいてくる。
 美雪は後ずさりして逃げようとするが、別の木にぶつかり、すぐに三杉に腕を掴まれた。うつむく美雪の視界に入ったのは、下ろしたファスナーの間から覗く男物のトランクス。困惑してその手を振り払い、逃げようとした瞬間、三杉に後ろから抱きつかれた。
 さらに、わざとらしく彼女の臀部に股間を摺り寄せてくる。
「や……いや、放して……やめて」
「可愛いなぁ、美雪ちゃん。いい子にしてたら、おじさんが気持ちよくしてあげるからね」
 三杉はパーティより先に志方家に乗り込み、さんざん酒を飲んで、すっかりでき上がっていた。
 美雪は耳の後ろに三杉の息を感じる。アルコール臭と口臭が混じったドブのような臭いに、彼女は吐き気を覚えた。
 直後、三杉は脅える十九歳の少女を、手近な立ち木に押しつけたのだ。中年男の節くれだった指が、美雪の白いブラウスの胸元を、鷲づかみにする。
「いた……い。やぁっ」
 ギュッと右の胸を掴まれ、美雪が声を上げた瞬間――三杉の身体が美雪から引き剥がされた。
 驚いて振り返ると、ひとりの男性が三杉の右手首を掴み、肩口を押さえて捻り上げている。三杉は突然の出来事とあまりの痛みに声も出ないようだ。
「どこの偉いさんか知らないが、歳を考えたらどうだ?」
 それは、深みのある穏やかな声だった。スーツの襟首が隠れる程度の、比較的長い髪をしている。背は見上げるくらい高く、目の前に立たれると広い背中と髪型しか見えない。
「き、きさ、貴様……貴様」
 美雪は慌てて立ち木から離れる。
 直後、三杉は彼女と入れ替わるように木に押しつけられた。怒鳴りたいらしいが、まともに話せる態勢ではないようだ。
「……おっと。それじゃ、パーティは無理だな。人目につかないうちに、とっとと帰ったほうが利口だ」
 最初はなんのことかわからなかった。だが、小さな水音が聞こえてきて、美雪は三杉が木の側まで来た理由を思い出す。
 そのとき、母屋のほうから声が聞こえた。
「社長? 三杉社長?」
 東吾の声だ。美雪はともかく、この男性にまで迷惑をかけるわけにはいかない。
「こっちよ、来て」
「え?」
 美雪は暗がりに溶け込むように、男性の手を掴み駆け出した。


         ☆ ☆ ☆


「ここには誰も来ないから。もう大丈夫」
 そう言うと女性はようやく手首を放し、「本当にありがとうございました」と頭を下げた。
 夜目にも白い肌だ。たしかに、この真っ白い首筋なら、あの中年男じゃなくても吸い寄せられるだろう。木立の中を走る間中、凪はそんなことを考えていた。
「わたしは……志方美雪と言います。あなたのことは父にも三杉社長にも言いません。決して、ご迷惑がかからないようにしますから」
 凪は驚き、思わず声を上げた。
「志方? 君はこの家の娘なのか? あの男はこの家のお嬢さんに手を出そうとしたのか? だったらあの場を逃げず、君の父親に話せば一発で追い出してくれただろうに」
 逃げ出した彼女の真意がわからず……だが、美雪は唇を噛み締め、首が折れそうなほどうつむいた。
「それは……ないです」
 美雪は恥ずかしそうに、あの中年男との縁談は父の希望である、と口にした。
 凪には最初、こんな美しい娘を中年男の餌食にしようとする父親の気持ちがわからなかった。だが少しして、志方社長が愛人に産ませた三人目の娘の存在を思い出す。
「ごめんなさい。突然こんな話……でも、ずっと誰かに聞いて欲しくて」
「君なら、聞いてくれる――友達はたくさんいるだろう?」
 凪は思わず、「聞いてくれる男は」と言いかけて、慌てて訂正した。
「いません。優しくしてくれた住み込みの家政婦さんは、わたしが中学に入る前にいなくなったし。学校では話しかけてくれる人なんて」
「じゃあ、なんで僕に? 僕が君のお父さんの取引相手だったらどうするんだ? 密告するとは思わないのかい?」
 凪の言葉に美雪はクスッと笑った。そして、満開の桜に負けないような笑顔を見せたのだ。
 その笑顔に凪は一瞬で惹きつけられる。
「こんなパーティに、そんな着古したスーツで来る人はいないわ。ネクタイも半分ほどけてるし……それに、招待客のお坊ちゃんが困ってる女を助けたりしないわ。彼らはそういう人種だもの」
 楽しそうな口調が一転して、冷たく悲しいものに替わった。
 美雪の言うとおりである。彼らはそういう人種なのだ。凪自身、そのことは身を持って知っている。
「もしよかったら名前を……あ、聞かないほうがいいのかしら」
「いや、僕の名前は氷室――氷室凪(ひむろなぎ)と言うんだ。変わった名だろう? 風が止まると書いてナギと読む。えーっと、会長のお供で車を運転して来たんだ」


――続きは、電子書籍でお楽しみください。 
※作品の転載は禁止です。
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